なぜ日本の企業にとってバイリンガル人材が必要なのか
11月 9, 2020
私は、日々企業の人事採用担当者とお話をする機会がよくあります。その会話の中で、「うちは、バイリンガルの人材を採用していないから…..」とか、「今はバイリンガルな人のニーズがあまりないから….」といったことが話題になります。
今までは、「そうなんですねぇ。。。」と聞いていたのですが、最近は「バイリンガル人材のニーズがない」と思っていることこそが、昨今よく聞かれる「日本経済が世界からどんどん取り残されている大きな理由の一つなのではないか」と考えるようになりました。
そもそもバイリンガル人材の本当の意味での価値を日本の企業が正しく理解していないのではないかと感じます。
バイリンガルな人とは、単に日本語以外の言語でコミュニケーションがとれるということだけがその人の強みではないのです。彼らは「考え方」がグローバルあり、日本で育ち日本人だけの環境で育った人たちとは違うものの見方や意見を持っています。それが彼らの本当の強みであり、これからの日本企業にとって必要不可欠なものだということに日本企業は気付いていないのではないかと思います。会社の中で英語を使わないから、営業先にも英語が必要ないから、だからバイリンガル人材はうちには必要ない、と考えてしまっているのです。しかし、こういった考え方をしていては、日本の経済はますます世界の経済から取り残され、日本は衰退していくことでしょう。
また、そうした人材を企業が求めていないことが、結局は今の子供たちの教育にもグローバル化が進まず、その結果いつまで経っても日本人でありながらバイリンガルでグローバルマインドを持った人材が育たないのです。
外国語が必要とか必要ではないとかに囚われず、グローバルな考え方を持った人材を会社に迎えること、そして彼らの強みを充分に活躍させ、ビジネスへと結びつけることが、これからの日本の経済発展、企業の成長には欠かせないと私は思います。
企業が率先してこうした貴重なバイリンガル人材を採用していくことが、将来的には子供たちの教育の上でのグローバル化を進め、さらに日本が再び世界と競うことができるようなると私は信じています。
工藤 昌枝(HirePlanner.com)